ベレンの塔(Torre de Belém)とジェロニモス修道院(Mosteiro dos Jerónimos)は、リスボンのマヌエル様式美術を代表するモニュメントである。でも決してそれだけではない。
テージョ川(Rio Tejo)に沿って進めば、マヌエル1世(D. Manuel I)時代の芸術作品がまだほかにも見られます。国立古美術館(Museu de Arte Antiga)には、計りがたい価値をもつ「ベレンの聖体顕示器」(Custódia de Belém)が収められています。これは、ジェロニモス修道院の南門をミニチュアにしたものです。精緻な細部をじっくり見てください。基部にはこんな銘があります。「至高の王子にして全能の王、国王マヌエル1世、キロア(Quiloa)の浜の金よりこれを作らしめる。」
かつて王の住まいだった、広々としたテレイロ・ド・パソ(Terreiro do Paço)の近く、旧コンセイサオン教会(Igreja da Conceição Velha)を訪ねます。そのファサードは、ジェロニモス教会(Igreja dos Jerónimos)の正門とよく似ています--それもそのはず、いずれもボイタック(Boytac)の作品ですから。
それから、前面に石の突起がびっしりついた、一風変わった館が目に入ります。これは、イタリアにある同様の建築物(フェラーラ(Ferrara)のダイヤモンドの館(Palácio dos Diamantes)など)の例に従って、インド副王アフォンソ・デ・アルブケルケ(Afonso de Albuquerque)の息子の命で建てられたものです。これを手がけたのは、ベレンの塔と同じく、フランシスコ・デ・アルーダ(Francisco de Arruda)です。
さらに川沿いには、マドレ・デ・デウス修道院(Convento da Madre de Deus)があります。マヌエル1世の姉妹にあたるドナ・レオノール(D. Leonor)によって設立されたもので、彼女はここで世を離れて暮らしました。ファサードは、16世紀の板に描かれた姿をもとに再建されたものです。
こうした数々の建築の見どころを訪ねたら、もっとほかのエリアも探検したくなるかもしれません。ほかにもまだたくさんありますので。