美術館と宮殿

海洋学博物館（Museu Oceanográfico）
この博物館は、サンタ・マリア・ダ・アラビダの要塞（Fortaleza de Santa Maria da Arrábida）を利用した博物館です。館内には、セトゥーバルの博物学者ルイス・ゴンザガ・ド・ナシメントが20世紀初頭から集めたコレクション専用の展示室が設けられています。

その他にもアラビダの沿岸で採集された動植物を見ることができる海水水族館、アラビダの海岸線やアラビダ山脈（Serra da Arrábida）やサド川（Rio Sado）に関するさまざまなテーマに沿った展示が行われている展示室もあります。ビデオを観られる視聴覚室や、ビデオライブラリーも設けられています。

現在は博物館となっているこの要塞は、1670年にアラビダ修道院からの要請により、当時実権を握っていたドン・ペドロ（後のペドロ2世）の命令で建造されました。1978年にアラビダ自然公園に寄付され、公園側はそれを改築して1991年に海洋学博物館をオープンしました。

17世紀の設計であることがはっきりとわかるつくりになっており、海側には4つの胸壁が設けられています。ここには、石の彫刻や入口の上にある紋章など、注目に値するポイントがいくつかあります。同じく17世紀の特徴を持つ、非常に美しい「リオーズ」の大理石でつくられた聖母マリア像もあります。