遺跡

エヴォラモンテ（Évoramonte）城
オッサ山脈（Serra de Ossa）の高台に立つエヴォラモンテ城は、「恐れ知らずのゲラルド（Fearless Geraldo）」によってこの集落がムーア人から奪還された12世紀に建てられました。最初の勅許状がこの集落に付与されたのは、13世紀（1248年）のことで、その後、1271年に更新されました。そして、1306年に、ドン・ディニス（D. Dinis）の命によって、町の周囲に要塞が設置されました。しかし、数百年の時を経て、この集落はだんだんとその重要性と権力を失っていき、1855年には町としての機能を完全に失うことになりました。そして、その領土も、エストレモス（Estremoz）、エヴォラ（Évora）、アライオロス（Arraiolos）、ルドンド（Redondo）の間で分配されました。

イタリアン・ルネッサンス様式の要塞は、16世紀にドン・ジャイメ（D. Jaime）公爵によって建てられたものです。ポルトガルの軍事施設の中でも独特なこの建造物は、等辺等角の四辺形の形状で、各コーナーには印象的な4つの円形の塔が配置されています。そして、石で作られたマヌエル様式のロープが周囲を取り囲んでいます。中央のパビリオンには、威厳が感じられる3つのフロアがあり、多くのリブのあるゴシック様式のヴォールト天井を備えた、堂々とした部屋が並んでいます。さらに、テラスからはこの地域一帯のすばらしい眺望を味わうことができます。