美術館と宮殿

マルヴァン市立博物館（Museu Municipal de Marvão）／サンタ・マリア教会（Igreja de Santa Maria）
このサンタ・マリア教区については、ここがアレンテージョ（Alentejo）地区の団長クラート率いるホスピタル騎士団に提供された1321年から文献が残っています。

サンタ・マリア教会は、街のメインストリートのひとつを見下ろす高台にある城の近くに建てられています。もともとゴシック様式の建物でしたが、街の人口増加にともなって17世紀に改築されました。この頃ピークをむかえた街の人口はその後減少し、現在に至るまで当時の数には達していません。その結果さらに開発されることがなかったので、マルヴァンは、ほぼその頃のままの中世の特徴を今に残す街となりました。

1987年に市立博物館に転用された後も、本来の宗教的な場所としての特徴が建物の全体的な構造に残されています。18世紀に建てられた礼拝堂にも、壁を覆う絵画的なアズレージョのパネルや、バロック様式の彫刻をほどこした木製の祭壇が残っています。

博物館のスペースには、この地域一帯で発見された考古学的な遺物や、民族学的な品々が展示されており、マルヴァンの歴史について知ることができます。特に、現在でもこの地域で実際に使われている民間療法や迷信のスポットは人気があります。