美術館と宮殿

モンセラーテの館と公園（Palácio e Parque de Monserrate） この素晴らしいロマン主義の公園は、シントラ山脈（Serra de Sintra）に魅せられたウィリアム・ベックフォードによってつくられました。 モンセラーテの館と公園は、果樹園と牧場のある農場だった場所につくられており、18世紀にメロ・イ・カステロ家からその農場を借りたジェラルド・デヴィズメが最初に構想しました。その後、やはりここに住んだウィリアム・ベックフォードとフランシス・クックにその構想が引き継がれました。しかし、コントラストに富んだこの公園の風景をつくりだしたのは、初代モンセラーテ子爵であるフランシス・クックです。彼は、風景画家のウィリアム・ストックデール、植物学者のウィリアム・ネヴィル、名庭師のジェームズ・バーとともに、遺跡や滝や湖や人の目に触れない木陰の間を曲がりくねった小道が交錯する、この一見無秩序な庭をつくりあげました。 ポルトガルに自生する植物（アービュタス、セイヨウヒイラギ、コルクガシなど）と、世界の5大陸すべてから集められた植物がうまく組み合わされており、オーストラリアやメキシコや日本など世界中のさまざまな草木の間を散歩することができます。ここに植えられている植物は、合計2500種以上におよんでいます。 館の中では、音楽室、インドの間などの豪華な客間、食堂、図書室が特に目を引きます。これらの部屋はみな1階にありますが、宮殿の中をまわるツアーではプライベートな部屋のある2階も見学できます。