アレンテージョ


彼女にとってのポルトガルといえば子供のころ休暇を過ごしたアルガルヴェの思い出があります。最近ではリスボンやポルトの記憶が新しいです。初めて訪れたアレンテージョは素晴らしい発見となりました。もっと長く滞在したいと思っていました。建築物と自然とのコントラスト、白い家々と平原の暖かい色の間のコントラストを楽しんでいました。彼女は空の青をしっかりと表現していました。空の色は場所に対する感じ方を全く変えてしまうので、非常に重要なディテールだと認識していました。

イルカを探すボートツアー。どこまでも視界に広がるビーチ。新鮮な魚料理のレストランに、砂の上のテラス。これらが、家族全員で過ごすには理想的なトロイでのバカンスを最も簡潔に表現した言葉です。リスボンから1時間ほどのセトゥーバル (Setúbal) にあり、サド川からフェリーでトロイア(Troia)のリゾートに渡ることができます。河岸には、ポルトガルで最長のビーチの1つ、長さ18km のビーチがあります。これはご自分でお確かめください。

ジョアン・モレノにとっては、アレンテージョはボルバ [Borba] とヴィラ・ヴィソーザの間で過ごした子供のころの休暇を思い出させます。早朝の通りのオレンジの匂い、暑くなってきたときに冷たく感じる大理石の壁、祖母の家にあったレモンの木の下の影はその土地を訪れるといつもよみがえる記憶です。マリオンのホストとして訪れることで、初めてこの地域に来たかのようにものを見ることができ、それによって新たに発見したアレンテージョの一面を最もよく表すものを探していました。

とてもシンプルな材料を使用しつつ、創造力、想像力を駆使したアレンテージョ (Alentejo) の料理にはあっと驚くような様々な味覚が組み合され、その土地に住む人々のホスピタリティが現れています。この地方はかつては小麦の栽培が盛んで広大な畑が広がっており、オーク材のプランテーションやオリーブの森では豚の群れの放牧が行われていました。そのため、パン、豚肉、オリーブオイルがポルトガルで最も美味しい主要作物となりました。