ポルトガルの馬術

2024年に人類の無形文化遺産に登録されたポルトガル馬術は、洗練された表現と民衆的な表現の両方を持ち、機能性と芸術性を兼ね備えています。
ルシタニアの乗馬術が他国の流派と一線を画しているのは、騎手の衣装と鞍上の位置、馬具、そして何よりも馬の扱い方にあります。騎手は動物を理解し、力を用いることなく協力を求め、促す方法を身につけます。騎手と馬は、調和と尊重の関係を築きます。
Escola Portuguesa de Arte Equestre © Pedro Yglesias
この芸術様式を十分に堪能するには、ポルトガル馬術学校のショーに参加するのが一番です。セッションは、リスボンのベレン地区にあるエンリケ・カラード乗馬場で定期的に行われています。 ポルトガルを訪れたら見逃せないショーです。
Escola Portuguesa de Arte Equestre © Pedro Yglesias
使用される馬はほとんどがサラブレッドのルシタノで、5000年以上前から乗られている世界最古の常用馬です。この動物は雄大な大きさと体格を持ち、繁殖家が通常たてがみに作る三つ編みが特徴です。これらの動物のほとんどはアレンテージョで飼育されており、アルテル・ド・シャォンのアルテル種馬飼育場で繁殖されています。ここは、同一場所で継続運営されている世界最古の種馬飼育場です。この高貴な動物についてより深く学んだり、提供されている乗馬アクティビティを体験したりするために、訪れる価値のある場所です。訪れた際の見どころは、60頭以上の牝馬の群れが、時には子馬を連れて田園地帯へ出ていく光景です。
Feira Nacional do Cavalo - Golegã
ポルトガルでは年間を通じて、馬が主役のさまざまなイベントや競技会が開催されています。例えば、11月にゴレガンで開催される国内最大の馬関連イベント、全国馬市と、6月/7月に開催されるポンテ・デ・リマ馬市などがあります。ポルトガルの馬術の伝統について知りたいなら、これらのイベントは見逃せないものです。